霊言はすべて大川総裁の狂言です
❶霊言とは?
幸福実現党として政界進出に躍起になっている新宗教「幸福の科学」。新聞などの広告で、総裁「大川隆法」の名をよく目にするが、そのほとんどは霊言の書籍紹介である。霊言とは、大川総裁が様々な霊人(守護霊)を召還(しょうかん)し、霊人の言葉を伝えることで、公開霊言シリーズは三百冊を超える。
しかし、その中を覗(のぞ)いてみると、霊言はすべて総裁の思い込み(妄想)であることがはっきり判る。ネットの動画配信などの映像を見ると、全く抱腹絶倒の霊言なのだ。
❷言いたい放題
総裁は、死人に口なしをいいことに、本人になりきって言いたい放題やっている。それゆえ、死者に対する冒涜(ぼうとく)だと非難の声も絶えない。
のみならず、存命中の著名人やタレントの霊も呼び出して、好き放題に話す。本人から名誉毀損で訴えられるのではと余計な心配もするが、おそらくは、あきれて相手にもされていないのだろう。
霊言の内容は、常識的なことを無難に述べているだけ。結局は「いいこと」を言っているに過ぎない。
「霊言」と言えば、誰でも何でも、言いたい放題、言える。それに対して、他に誰も証明できる人がおらず、厳しく罰せられることもないからだ。
話によると、中国ゴビ砂漠の秘密核基地や、宇宙人基地の遠隔透視にも成功しているらしい。
それにしても、これだけたくさん霊言しているにもかかわらず、人々は全く救われていませんが……。
今後も霊言を続けることは、その実態と無意味さを証明し続けるだけである。
❸大川総裁へのお願い
まず、宇宙人の意識まで呼び出せる霊能力を持っているならば、世界に起こる事故や事件を予言して、事前に食い止めて欲しい。
それから、死人や著名人の守護霊を呼び出してグダグダ語るのではなく、横田めぐみさんなど、行方不明者の守護霊を呼び出して、今どこで何をしているのか明らかにして欲しい。
また、守護霊を召還できるのなら、本人しか知らないことにも間違えず答えられないといけない。逃げていないで、ぜひ本人と対談して欲しいものである。
総裁は、都合が悪くなると、霊言の誤りは守護霊が嘘(うそ)をついたり、勘違いや記憶違いしているからとシラを切る。守護霊は本人の潜在意識だから、本人が自覚しているものとは異なる場合がある、などと言い訳したりもする。
要するに総裁の正体は、東日本大震災すら予見できなかったインチキ霊能者であり、元妻がユダの生まれ変わりと判らず二十数年間も暮らした、重度の妄想癖患者なのである。
❹ 身から出た錆(さび)
学校法人「幸福の科学学園」が今年、大学開設をめざしていたが、文科省は「科学的合理性を立証できていない霊言を教育の根底に据(す)え、大学の目的を達成できるとは認められない」として、開設不可を通知した。
教団の専売特許である霊言が原因での不認可。自分で自分の首を絞(し)める、何ともお粗末な結末である。
しかも、科学的合理性がないと言われての不認可。教団名はたしか「幸福の科学」では?
宗教的にもインチキで、科学的にも認められないのでは、もう笑うしかない。
もはや、霊言の実態は明らかであり、破折するまでもないが、日蓮大聖人は『唱法華題目抄』に、
「権経に宿習(しゅくじゅう)ありて実経に入らざらん者は、或は魔にたぼらかされて通を現ずるか。但し法門をもて邪正をたゞすべし。利根と通力とにはよるべからず」 (御書 233ページ)
と御示しになり、霊能力では人々を救済できないと断言されている。
また、教団は教えの中で大聖人を多分に悪用するが、彼らを放置しておけば、『種々御振舞御書』に、
「かゝる日蓮を用ひぬるともあしくうやま(敬)はゞ国亡ぶべし」 (同 1066ページ)
と仰せのように、国難を引き起こすことにもなる。
大聖人の正しい仏法を受持する我々は、霊言などという狂言に振り回される会員に、霊言の実態を説き聞かせ、一刻も早く正法に帰依(きえ)させなくてはならない。
(大白法 第909号 平成27年5月16日)